SPGとマリオットの統合でSPGアメックスのサービスはどう変わったのか?

世界的なホテルグループのマリオット・インターナショナルは2016年9月に同じくホテルグループのスター・プリファード・ゲスト(SPG)を買収しました。
買収後はホテル会員プログラムは2つ存在しており、双方が連携をしていました。
しかし、2018年8月18日からは新しい統合プログラム(SPG/マリオットリワード)が開始されています。
統合されたことで以下の二点に一部変更がなされました。
- SPGのポイントプログラム
- SPGのサービス
今回はSPGとマリオットの会員プログラム統合によってSPGアメックスのサービスへ与えた影響を見ていきましょう。
この記事の目次(もくじ)
ポイントプログラムの統合による影響
SPGのポイントプログラムはスターポイントでしたが、今回の統合により廃止となりマリオットのポイントプログラムに統一されています。
これによって最も大きく変わったのはポイントの価値の違いによる獲得ポイントです。
影響を受けたもの | 統合前 | 統合後 |
---|---|---|
SPGポイントプログラム | スターポイント | マリオットのポイント |
SPGポイントの価値比率 | 1 | 3 |
入会ポイント(p) | 10,000p | 30,000p |
ポイントのマイル移行社数 | 35社 | 44社 |
SPGとマリオットの ポイント移行 |
マリオットポイント →スターポイント |
移行不要 |
SPGポイントが3倍に!
統合前のポイント価値はスターポイント1に対して、マリオットポイント3の比率となっていました。
そのため統合後はSPGカードで与えられるポイントはすべて3倍となっています。
統合前は10,000ポイントだった入会ポイントは30,000ポイントになり、100円で1ポイントの付与が100円で3ポイントの付与に変更されています。
ポイントが3倍になったことで獲得ポイントは増えますが、ポイントの価値が高くなったのではなく、マリオットのポイントに統合されただけなので以前の3倍のマイルを獲得できるわけではありません。
例えば、以前はマイルへの移行は20,000スターポイント単位で5,000マイルのボーナスマイルがもらえました。
現在でもそのサービスは継続されていますが、交換ポイントは3倍の60,000ポイントに変更されています。
マイル交換できる航空会社数の増加
統合前はSPGのスターポイントは35の航空会社のマイルに移行ができましたが、統合後は40以上の航空会社のマイルに移行可能となりました。
この点はメリットのひとつ。
交換に必要なポイント数は3倍になりましたが、獲得できるポイントも100円で3ポイントと3倍になっているので実質的なサービス内容には変更はありません。
またポイントプログラムの統合前はマリオットのポイントを移行することで、SPGスターポイントとして利用することができました。
今回の統合で移行することなくポイントを活用できるようになったことも大きなメリットです。
無料宿泊のポイントシステムの変更
SPGのスターポイントで無料宿泊に交換できるポイントは、シーズンに関係なく一律で決められていましたが、2019年からは新システムが導入されます。
現在はスタンダードという一律のマイル数ですが、「オフピーク」と「ピーク」の2つのシーズンが追加されます。
さらに同じく2019年からはホテルのカテゴリーに8が追加される予定です。
カテゴリー | スタンダード | オフピーク 2019年予定 |
ピーク 2019年予定 |
---|---|---|---|
1 | 7,500 | 5,000 | 10,000 |
2 | 12,500 | 10,000 | 15,000 |
3 | 17,500 | 15,000 | 20,000 |
4 | 25,000 | 20,000 | 30,000 |
5 | 35,000 | 30,000 | 40,000 |
6 | 50,000 | 40,000 | 60,000 |
7 | 60,000 | 50,000 | 70,000 |
8 2019年予定 |
85,000 | 70,000 | 100,000 |
上記のようにピーク時は割増となりますが、反対にオフピークを利用するとスタンダードに比べてかなりマイルの節約が可能。
シーズンが増えることで選択肢も増えることになるので、獲得マイル数や休暇の時期によって旅行計画を立てられるようになります。
無料宿泊に必要なマイル数はホテルによって増減があります。
統合によるSPGアメックスのサービス変更のまとめ
最後に統合前と統合後で変わるSPGアメックスのサービスについてまとめてみたので参考にしてください。
- ■ホテル会員の資格
- SPGゴールド会員資格
→ SPG/マリオットリワードゴールド エリート資格 - ■無料宿泊特典
- SPGプログラム参加ホテル(カテゴリー1~6)
→ SPG/マリオット リワード参加ホテル(1泊50,000ポイントまでのホテル) - ■カード継続時のエリート会員資格取得用クレジット
- 2滞在5宿泊分 → 5宿泊分
- ■ポイント付与
- 100円で1ポイント → 100円で3ポイント
なおホテル内直営レストランでの15%オフのサービスについてはそのまま継続されます。
カード継続時には無料宿泊特典の他に、より上位のエリート会員になるために必要な宿泊数もプレゼントされます。
滞在数のプレゼントがなくなり5宿泊だけとなったのは、数少ないデメリットのひとつと言えるでしょう。
まとめ
SPGマリオットの会員プログラムの統合によって表面的には大幅な変更がありますが、実質的にはそれほど大きな変化はありません。
特にSPGカードを利用している人にとっては、ポイントのマイル移行の比率に変化はなく、むしろ交換できる航空会社が増えたのはメリットのひとつでしょう。
もともとマリオットとの合併が理由でSPGアメックスの人気が高まったという背景があります。
むしろプログラムの統合はSPGアメックスの会員にとっては待ち望んでいたこと言えるでしょう。